教育方針 Guideline
教育理念
本校は設置主体である函館厚生院の理念である「慈しみの心」を受け継ぎ、函館市を中心とした地域の保健・医療・福祉分野の向上に寄与する看護師の育成を責務とする。
看護とは、人々を生活者として捉え、個人・家族・集団・地域を対象とする。その人々が本来持つ力を発揮しやすいように環境を整え、健康の保持・増進、回復、苦痛の緩和を図り、その人らしく生きていくことができるよう専門的知識・技術を用い、身体的・精神的・社会的に支援することである。これらの考えを基盤とし、教育を通して共感的態度をもち行動できる豊かな人間性とさらなる人格の形成を促す。
そして看護の対象である人々を総合的に理解し、科学的根拠に基づいた知識・技術と倫理的判断のもと看護実践できる人材を育成する。また、専門職業人としての責任を自覚し、社会のニーズに対応し貢献できるよう主体的に学び続けるための能力を培う。
教育目的
本校は看護に必要な基礎的知識と技術を教授するとともに、豊かな人間性を養い地域社会に貢献できる看護実践者の育成を目的とする。
アドミッションポリシー
入学生受け入れ方針、求める学生像は以下の通りです。
- 看護師として地域に貢献する意志のある人
- 人を思いやる気持ちをもち、他者と協調して人間関係を構築できる人
- 誠実で責任のある行動がとれる人
- 多様な価値観を受け入れることができる柔軟性のある人
- 看護を学ぶために必要な基礎学力(国語、英語、理科、数学など)を備えている人
- 学習習慣を身につけて、自ら進んで意欲的に学ぶことができる人
ディプロマポリシー
学生が卒業までに看護専門職として身につける以下の能力を育成します。
Ⅰ. 看護の対象を統合的に捉える力
- 看護の対象となる生活者としての人間を統合的に捉えることができる。
Ⅱ. より良い人間関係を築く力
- 看護の対象となる人々と援助的関係を形成するために必要なコミュニケーションを展開できる。
Ⅲ. 倫理的姿勢
- 自己を内省する力を高め、自己と他者のもつ価値観を尊重できる。
- 対象の権利を尊重し、対象の立場になって考え支援する姿勢を身につけている。
Ⅳ. 課題解決能力、根拠に基づいた実践力
- 対象の情報を科学的・論理的に分析し、人々の健康に関する課題解決に向けて支援する能力を身につけている。
Ⅴ. 保健医療福祉チームにおける連携力
- 対象者自身を含む多職種による協働を通して、健康上の諸課題への対応に参画できる。
Ⅵ. 主体的学修姿勢
- 学ぶ目的を明確にし、主体的かつ計画的に学修を進めることができる。
- 専門職として看護の質の向上を目指し、研鑽し続ける姿勢を身につけている。
カリキュラムポリシー
教育理念、教育目的を基盤としたディプロマポリシーに掲げた6つの能力をもつ学生の育成を目指すために、以下のような方針に基づき教育課程を編成している。
教育課程の編成
本教育課程では、看護学を構成する主要概念を「人間」「健康」「環境」「看護」の4側面から次のようにとらえる。
「人間」は身体的・精神的・社会的存在としての統合体かつ生活者であり、そのとりまく「環境」との相互作用の中で絶えず変化し、成長・発達し続ける存在である。また、「健康」は「人間」と「環境」の相互作用の中で変化している。「看護」はこの「人間」と「環境」に働きかけ、健康状態をより良好にし、その人らしさを追求する営みである。
これを基に、看護の実践的・専門的職業教育を通して人格形成を促すとともに、変化し続ける社会の中で、臨床看護実践を科学的・論理的に遂行する能力、地域における保健医療福祉の発展に貢献できる基礎的能力を育成するよう科目を構成する。